政府は、なぜこんなに高い値段で消毒液を仕入れて介護施設に配っているのか?

私が経営する(株)希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」に、待ちに待った政府からのアルコール消毒液が届きました。

通常は、それぞれの施設で個別に購入するものですが、新型コロナウイルスの影響で購入が難しくなり、緊急事態宣言の下で介護保険施設には行政より営業継続要請が出されたため、国からアルコール消毒液(手指消毒剤)を配布してくれると事前に連絡があり、やっと届きました。連絡から数週間待ちました。

 

新型コロナウイルス対策で介護保険施設に届けられたアルコール消毒液手指消毒剤

クロネコヤマトが「国による優先供給商品在中」と書かれた段ボール箱を届けてくれました。

箱はとても大きいのですが、中身はスカスカ。

 

ビオレu手指の消毒液2本セット×2が新型コロナ対策でデイサービス長寿の家に配給

箱は大きいのに中身は、ポンプの付いていない詰め替え用の「ビオレU手指消毒液 420ml 4本」だけ入っていました。

とても小さな消毒液です。

 

それでも、アルコール消毒液が不足するなかで支給していただけるのは、たいへんありがたいと思いました。

国からは、ほとんど介護現場への支援はなく、小さな布マスクが支給され、サイズがあわない、不織布マスクの方がフィルターの性能が高く安全性が高いということで、残念ながら国から介護現場へ支給された布マスクは役に立ちませんでしたが、この手指消毒液は役立ちます。

 

感謝の気持ちをもちながら、同封された案内文を見ると、びっくりすることがありました。

 

手指消毒液を製造しているのは「花王」ですが、配送などの仲介業務は「アスクル」がおこなっているようで律義に「納品明細書」が入っていました。

 

アスクルの納品明細書で国の手指消毒液の異常な購入価格が明らかに

 

「納品明細書」を見ると、驚きの価格が書かれていました。

 

 

「ビオレU手指の消毒液2本セット(国による優先供給・配送料込) ×2セット 4940円」と書かれています。

 

高すぎる!!びっくりです。

 

アルコールの手指消毒液の場合、大きなボトル1本で1000円前後が新型コロナが起きる前の相場でした。

業務用であれば、5リットルを配送料込で4000円弱で買えました。

 

それが、今回は、小さなボトル(しかも詰め替え用のポンプなしタイプ)420ml×4本なので、2リットルに満たない量の消毒液で、4940円。

異常な値段です。

 

資本主義社会では、大きなロットでまとめて一括購入すれば、単価は安くなるはずです。今回は日本政府が介護施設・医療施設むけに一括して契約・大量購入しているので、本来は市場価格より安く調達できるはずです。

 

 

しかし、弊社も含めて介護保険の指定事業所は、これについては代金を支払う必要はありません。

国が支払ってくれます。

ならば、気にしなくていいのか?

そんなことはありません。

その原資は、私たちの税金です。

 

新型コロナウイルスが日本国内で問題となった前と後で、アルコール消毒液の原材料の値段が2倍以上に高騰したという事実はありません。

 

アスクル株式会社からは「価格につきましては、通常の当社販売価格に別途配送料が加わっておりますので、予めご了承いただきますようお願い申し上げます。」との説明文も同封されていました。しかし、これまではアスクルは通常は数百円の配送料で商品を売っており、配送料金があるから通常の2倍以上の価格で商品を売るという説明には無理があります。

 

今、市内のドラックストア・薬局でも「手指消毒用アルコール」の入手が困難になっており、ネット通販では通常価格より何倍も高い値段でしか購入できない状態が続いています。

 

そうした中で、政府が通常より高めの価格で「アルコール消毒液」を一括購入して各介護施設に配布すれば、市場価格は下がるわけもなく、通常価格に戻りません。

 

新型コロナウイルスという国家的な危機に対して、製造元なのか、流通業者なのかわかりませんが、足元を見て、新型コロナを利用して、お金儲けをしている会社があるとすれば許せないことです。

 

後程、しっかりと国の調達価格が適正であったのか調査してほしいです。

 

ほとんどマスコミでも話題になりませんし、まずは必要な物資の介護施設への配布が優先なのでしょうが、火事場泥棒的な税金のむだづかいを見逃してはいけません。

 

 

(ブログ内の過去の記事のご紹介)

 

〇希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」への新型コロナ・事業継続募金のお願い

〇【緊急提言】新型コロナウイルス、無症状病原体保有者の実態把握のためのサンプリング調査の定期実施と情報公開を求めます

 

 

 

 

JUGEMテーマ:高齢者医療

 

希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」への新型コロナ・事業継続募金のお願い

本日、5月4日、政府は新型コロナウイルス「緊急事態宣言」の延長を決定しました。

 

デイサービス長寿の家の紹介チラシ

 

私が代表を務める希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」は、4月7日の「緊急事態宣言」が出された後も、行政(神奈川県・川崎市)からの介護サービスの継続要請があり、通常どおり営業しています。

 

現在、一部のデイサービスが自主的に休業していますが、多くのデイサービスは、休業となるとご利用者様とご家族が、入浴、食事介助、排泄ケア、認知症の見守り体制などの面で生活に支障がでるため簡単に休業にはできず、行政からの通所介護の継続要請もあって、ほとんどの事業所が通常営業しています。(なお、行政より休業要請や指示があった場合には直ちに長寿の家は臨時休業となります。)

 

しかし、新型コロナウイルスとマスコミ報道の影響で、長寿の家のご利用を一時的に自粛されている方、利用中止を決断された方もおり、新規の申し込みも減っています。介護保険事業所は、ご利用者様が多くても少なくても、家賃・車・人件費などの支出はほぼ一定ですが、収入はご利用者様の利用日数分しか介護保険より支払われないため、新型コロナウイルスによる利用自粛ムードが続く間は、営業を続ければ続けるほど「赤字」となることが避けられません。5月6日に緊急事態宣言が予定どおり解除されれば、長寿の家のご利用を再開する予定だった方も多数いますが、本日の「延長」の決定を受けて、長寿の家のご利用自粛も「延長」するという連絡が次々に入っています。

 

一方、政府の支援制度「持続化給付金」は前年同月比で50%以上の減収でないと受け取れないため、長寿の家は対象外となってしまいます。

 

収入は減る一方で、アルコール消毒液、マスク、非接触式体温計などの新型コロナ対策の備品は値段が高騰しており、消費量も増えています。

 

スタッフについても、新型コロナの感染を心配してお休みされている方が2名、新型コロナの入院患者を受け入れる病院の仕事と弊社の仕事を兼務しており感染防止のため長寿の家への出勤を休止してもらっているスタッフが1名います。そのため、この状況下で通常よりも出勤日数を増やしてがんばってもらっているスタッフも複数おり、本来であれば「危険手当」「特別手当」のようなものも支給すべき状況ですが、現時点では実施できていません。(根本的には国が「危険手当」を新設すべきです)

 

今後、新型コロナウイルスがどのような展開となるか予想することは難しいですが、弊社でも新型コロナウイルスの影響で1年間に少なくとも200万円以上の減収となり、もともと利益率の薄い介護業界、サービス料を自由に設定できず受け入れ人数にも制限がある介護保険制度の下で、たいへんな困難に直面しています。

 

希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」は、2015年に市民出資によって設立、2016年より営業を開始して、今年で5年目となります。

 

開業以来、4年間で64名の高齢者の方が、長寿の家をご利用されました。スタッフやボランティア、支援者として多くの方が関わっており、ご利用者様に喜ばれる通所介護サービスを提供してきました。

 

あわせて、希望のつばさ福祉会は、介護保険制度のあり方についても繰り返し行政に意見をあげ、自分たちの事業所だけでなく介護保険制度と高齢社会を支える介護のあり方についても政策提言をおこなってきました。

 

また、希望のつばさ福祉会の事務所は様々な市民運動にも活用されています。

 

たくさんの方に支えられて、やっと経営が軌道に乗ってきたタイミングで、新型コロナウイルス危機に襲われ、希望のつばさ福祉会は大きな危機に直面しています。

 

希望のつばさ福祉会は、2015年秋に多くの市民のみなさまから1口5万円を出資していただき設立され、法人格は「株式会社」ですが、仕事を通して社会を良くしていくことを目指して、高齢のご利用者様にとっても、働くスタッフにとっても、ボランティアや近隣住民等の地域社会にとっても、より良く生きるために役立つ場所となるように努力してきた、利益最優先の会社とは違う社会貢献を目的にした組織です。この組織を守り発展させるために、皆様にお願いがあります。

 

 

(1)新型コロナウイルス・長寿の家事業継続募金

希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」の営業継続のために、様々な努力をしているところですが、志ある方には、「新型コロナウイルス・長寿の家事業継続募金」へのご協力をお願いしています。

 

多くの方に、少しずつ募金をいただき、希望のつばさ福祉会「デイサービス 長寿の家」の存続のために力をいただけると幸いです。

 

ご協力いただける方は、下記の連絡フォームより、ご連絡ください。

募金の振込先となる銀行口座をお知らせするか、川崎市内であれば自宅まで取りにうかがいます。

また、お名前をだして差し障りのない方は、公式サイトにて名前を掲載いたします。

 

(新型コロナウイルス・長寿の家事業継続募金)

 

[連絡フォームからの申込]

https://form1ssl.fc2.com/form/?id=656cf139d94b2dfd

 

電話 044−740−5770 (担当:かもした元)

 ※電話受付時間 午前10時〜午後3時、日曜定休

 

 

(2)日本政府、神奈川県、川崎市に「通所介護(デイサービス)は営業継続ならば補償を」の声を広げてください。

「営業自粛ならば、それに見合う休業補償をしてください」という声が広がっています。

介護業界でも、もし休業要請をするのであれば補償が必要なことは当然です。一方、「営業継続を要請」するとしても「補償」が必要です。デイサービスなどの介護事業の営業継続を行政が要請しながら、一方で行政が外出自粛を呼びかけるという複雑な状況下では、一定数のデイサービスの利用自粛が生じることは当然であり、通常どおりの利用者の利用日数に応じた介護報酬しか事業所に支払われなければ、新型コロナウイルスの影響で利用率の低下によって採算が合わないことが長期間続くということは普通に考えればわかることです。「デイサービス・通所介護事業の継続を行政が要請するのであれば、外出自粛要請によって生じる利用率低下を補うだけの営業補償を行政は行うべきだ」、「新型コロナウイルスが終わったときに、全国にあった志をもってがんばってきた小規模介護事業所が根こそぎなくなっていたということになれば高齢社会を支える介護のインフラが崩壊してしまう」という声を、ぜひ広げていただければと思っています。

 

 

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近いうちに、日本政府から国民全員に一律1人、10万円が配布されます。

経済的にゆとりのある方は、その一部を、ぜひ「デイサービス長寿の家・営業継続募金」に回していただけると助かります。

私たちは、介護事業をとおして、より良い社会をつくるという形で、みなさまから寄せられた期待に応えていく決意です。

 

 

 

緊急事態宣言の下でもデイサービス(地域密着型通所介護)は継続して通常営業と神奈川県および川崎市からの指示

 

【緊急提言】新型コロナウイルス、無症状病原体保有者の実態把握のためのサンプリング調査の定期実施と情報公開を求めます

 

厚生労働省から「デイサービス 長寿の家」に送られてきたマスクが「1人1枚」どころか、「全スタッフの半分」しか届かなかった話

 

介護保険制度について国民的議論が必要